ドイツを経由して、ロシア方面への直通列車は1896年5月の北急行(Nord Express)で始まった。オステンド・パリからロシアのペテルブルグ行であった。ベルリン、ケーニスベルグ(現ロシア領)を通り、ヴィルバーレン(Wirballen)でロシアに入るルートであった。1899年には付属編成がワルシャワ迄行くようになり、ロシア国境の
Niegoreloje から先、モスクワまでの広軌区間にも1909年からワゴンリ社の車輌が運行するようになった。モスクワからシベリア方面へは1898年より、ワゴンリ社の「シベリア横断急行(Trans
Siberian Express)」が運行を開始し、1914年にはウラジオストックまで通うようになった。しかし、第一次大戦の後、ロシア革命でソ連となり、シベリア横断急行はワゴンリ社に戻ってくることは無かった。しかし、1921年から1931年の間、満州横断急行(Trans
Manchurian Express)がワゴンリ社の手で運行されいた。区間は、ウラジオストック−ハルビン−満洲里−チタ、長春であった。