マルセーユ サンシャルル駅(Gare Saint Charles) は、PLM(Paris, Lyons, Mediteranean : パリ・リヨン地中海鉄道)の長距離列車の発着駅として 1848年1月8日に開業した駅である。マルセーユの町と駅を結ぶ大階段は、1926年に作られたものである。小高い丘の上に建つ駅舎は、今日でも中央駅として機能しているが、かつてはマルセーユが、フランス第一の港として、地中海・スエズ航路の多くの船が寄港していたころには、欧州発着の旅客の多くが、マルセーユを鉄道と船の乗り継ぎ地点としていたために、欧州の玄関口の役目も果たしていた。
旧港に続く支線が、本線上の ラ・ブランカ駅から市内の プラド駅(Gale du Prado) を経由して 旧港駅(Gare du Viex Port) に伸び、新港への支線が、サンシャルル駅から、マリティーム駅 (Gare Maritime) に伸びていた。いづれも駅も貨物荷物の専用駅であったが、マリティーム駅への支線を使った臨港列車が運転されていた。
マルセーユへの汽車はパリを夜出て朝マルセーユに着く 地中海急行(Calais-Palis -Medetereanean Express) と、パリから昼行の コートダジュ−ル急行 (CoteDazul Express) が豪華急行とし運航さていた。また、ベルリン・アムステルダムがからは、リビエラ急行 (Riviera Express) が冬季に限ってであるが運転されていた。マルセーユからの汽船に連絡した P&O急行がパリから、ロッテルダム・ロイド急行が ロッテルダムから汽船の出港日に合わせて運転され、汽船の脇まで連絡す臨港列車であった。
Marseille Gare Saint Charles
馬耳塞 マルセーユ サンシャルル駅
サンシャルル駅 1999年4月撮影
上:正面入り口 右上:プラットフォーム側(昼間) 右中:プラットフォーム(夜間) 左:絵葉書
プラド駅(貨物駅) 1999年4月撮影
ここから、旧港までのトンネル経由の支線がかつてはあったが、現在はこのプラド駅付近もレールがはがされ公園のように整備が進められている。