グロス島はデトロイトの南20マイルのデトロイト川の島である。かつて、ここには鉄道が敷かれ、米国・カナダの国際ルートであった。カナダ側国境のアメストバーグ (Amherstburg,Ont) と ストニ島 (Stony Island) の間には、車載連絡船が運航され、ストニ島 - グロス島 - 本土 の間は橋梁で結ばれていた。グロス島の駅には税関が置かれ輸出入品の検査が行われていた。
Slocaum Junction からは、デトロイト、トレド方面への乗換が可能であったし、真直ぐ西へ向かう鉄道もあった。Fayette で終点となるこの鉄道は、シカゴへの延長をもくろんでいた シカゴ・カナダ南部鉄道 (Chicago & Canad Southern Railway) であった。カナダ南部鉄道が、ミシガンセントラル鉄道の傘下に入ったため、シカゴ直通の新ルートは必要なくなってしまった。いつしか、グロス島への鉄道線路ははがされ、1904年に作られた駅舎のみがかつての国際鉄道の面影を伝えている。
Slocum Junction
Amherstburg
Grosse Isle Station
Stony Island
グロス島、ミシガンセントラル鉄道駅
Grosse Isle, Michigan Central Depot
1904年建造 1994年撮影
右:1901年 ミシガンセントラル鉄道路線図
右下:路線概要 (Google map より)