現在の光州市街部がとぎれる辺りまでは舗装された道路となっていたので鉄道跡を感じることは難しかった。その道が砂利道となったのは旧光州駅より4km程の地点からであった(写真1)。右手に小高い山が迫り左下に貨物自動車ターミナルが見えてくると旧線跡はコン
クリートの短い橋を渡った。このコンクリートの橋は鉄道休止後道路橋として架けられたと考えるのはおかしい。どう見ても鉄道橋である(写真2)。しかし大正時代にコンクリート橋が作られたことに対して疑問を感じないわけではない。この先農地の中を進むと国道と交差する(写真3)。この国道を越えて旧線は更に先に砂利道として続いていた(写真4)。またしても鉄道橋らしいコンクリート橋(写真5)を渡ってしばらく砂利道を行くと88オリンピック高速道路の下を抜ける。そして約2kmをかけて大きなSカーブを描いて旧望月駅へと向かっている。その途中小さな水路を跨ぐコンクリートの枠が在り、竜虎里にさしかかるとこ
ろには15m程の川があったがやはりコンクリートでできた鉄道橋らしき橋が架かっていた(写真6)。そしてSカーブの最終区間を回り込んで(写真7)、右手の高速道路の料金所を過ぎると旧線跡は右に緩やかなカーブを描きはじめる。ちょうどその位置に旧望月駅があった。