Philadelphia, PA
フィラデルフィア
ブロード街駅 サバーバン駅
ブロード街駅（旧中央駅） Broad Street Station
サバーバン駅（通勤列車） Suburban Station
フィラデルフィアは、ペンシルバニア鉄道の路線網で中心的な位置を占め、最重要駅であった。この町の中央駅は1881年に建設され、1883年に拡張された ブロード街駅であって、市街中央部に入り込んだ終端式の構造であった。1920年代になると、フィラデルフィアを経由する列車のほとんどが、途中駅として停車する形となり、列車速達時代に入ってから この終端式の中央駅に出入りするための片道4分間は、列車時刻設定上の課題となっていた。
1930年になって、終端式の ブロード街駅 にかわって、1ブロック西に地下駅構造の通勤通学列車用の サバーバン駅 が完成し、20階建てのアールデコ様式の建物と地上一階の豪華な入り口を誇っていた。長距離列車用の駅が、1933年に新しい フィラデルフィア駅 が完成して、多くの長距離列車は市街部の ブロード街駅 に立ち寄らなくなり、一部の列車だけが 1952年の ブロード街駅 廃止の時まで乗り入れを行っていた。サバーバン駅は完成当時は終端式の構造であったが、1984年、レディング鉄道の通勤通学列車を地下鉄方式でつなげるプロジェクトが開始され、1984年に完成して、サバーバン駅はその接続点として通過型の構造に改められた。
上左： サバーバン駅全景、列車は地下のホームに発着する。 （1997年撮影） 上右： ブロード街駅、1881年の建築で、フィラデルフィアの中央駅であったが、1930年、通勤列車は サバーバン駅 に移り、長距離列車も 1933年建築の 30番街駅 に多くの列車を譲り、細々と残った長距離列車も 1952年 の駅廃止とともに 30番街駅に移っていった。(絵葉書） 中： サバーバン駅入り口 (1997年撮影） 下： 1935年時刻表、30番街駅が完成し、サバーバン駅、ブロード街駅ともに活躍していた時代。
