モンタナ州の鉄道

モンタナ州の鉄道
ノーザンパシフィック鉄道(Northern Pacific)とミルウォーキー鉄道(Chicago, Milwaukee, St.Paul & Pacific)はモンタナ州ではほぼ並行して走っている。ノーザンパシフィックの1883年最初に太平洋岸に達した経路は州都ヘレナ経由で、ローキー山脈の大陸分水嶺をムラン峠(Mullan Pass)で越える。後に開通したNPの第二経路のビュート経由の路線と、それに並行するミルウォーキー鉄道はホームステーク隧道、パイプストーン隧道で大陸分水嶺を越える。ミルウォーキー鉄道は太平洋延長が1909年に完成した北部経路最後の大陸横断鉄道である。
第二番目に完成した大陸横断鉄道、グレートノーザン鉄道は、これら２鉄道よりも百数十マイル北、カナダとの国境沿いに走っている。途中ハヴレに到達したとき、西への延長に先駆け、モンタナ州の主要都市への路線の建設にとりかかった。州都ヘレナに達したのは1887年、ここより傘下のモンタナセントラル鉄道がビュートに達したのが1888年であった。またハヴレから西に建設を再開し、1889年に大陸分水嶺の中で最も低い地点マリアス峠(Marias Pass)を発見して、ここを通過して、太平洋岸に到達したのは1893年のことであった。
ミルウォーキー鉄道は他二社とは決定的な違いを持っていた、ここモンタナ地区で400マイルを越える距離の電化を1916年に完成させたのである。電力回生制動装置を装備した機関車での電力の有効な活用と、無煙列車での開放展望ゴンドラ車両からの眺めは一番の売りであった。