フィラデルフィア・ウィルミントン・ボルチモア鉄道は 1838年 にそれらの都市を結ぶ鉄道として開通し、1850年には新築の プレジデント街駅 にボルチモアのターミナル駅を移転した。また、ペンシルバニア鉄道はその傘下にあった、ボルチモア・ポトマック鉄道 (Baltimore & Potomac) が 1872年 ボルチモア=ワシントンDC の路線を開通させると、先に開通していた フィラデルフィア・ウィルミントン・ボルチモア鉄道を新しいユニオン駅経由に路線変更してこれと接続し、1873年から ジャージーシティー=ワシントンDC 間の直通運転を開始した。このとき開業したユニオン駅には ノーザンセントラル鉄道 (Northern Central)、フィラデルフィア・ウィルミントン・ボルチモア鉄道、ボルチモア・ポトマック鉄道、ウェスタン・メリーランド鉄道が乗り入れていた。前3社は ペンシルバニア鉄道の傘下に入り、長くペンシルバニア鉄道とボルチモア・オハイオ鉄道のニューヨーク乗り入れ路線として使われてきた PW&B から、ボルチモア・オハイオ鉄道は新しい路線を建設して去っていった。
プレジデント街駅は、ペンシルバニア鉄道系列のユニオン駅(Union Station)が 1873年 市街北部に建設され、主要ターミナルとしての使命を終えた。しかし、その後も、一部列車の発着が継続され、晩年は貨物駅として使用されていた。1970年代には貨物列車も去り、空き家となていたが、現在は南北戦争博物館となっている。
Baltimore, MD ボルティモア
President Street Station
プレジデント街駅
プレジデント街駅
上:Great American Railroad Stations by Janet Greenstein Potter, 1996 より
右:1997年8月撮影
1901年時刻表
ユニオン駅の開業後も、一部列車がプレジデント街駅に発着していた。