ミルウォーキー鉄道(Milwaukee Road / Chicago, Milwaukee, St.Paul & Pacific RR) は、1909年、シカゴからシアトル・タコマに到達し、最後に完成した大陸横断鉄道となった。太平洋航路との貨物輸送は大阪商船と独占契約を結び、タコマのミルウォーキー鉄道専用埠頭にて船車連絡を行っていた。
旅客輸送では、タコマ東部鉄道(Tacoma Eastern RR)の買収により、26th Ave./A st. にあったこの鉄道の駅がミルウォーキー鉄道駅として整備され、1911年からシカゴ・タコマ間の大陸横断急行「オリンピアン(Olympian)」の運転が開始された。1954年には埠頭近く貨物ヤードの一角に新駅舎を建設して移ったが、1961年5月にはミネアポリス以西の旅客列車が廃止されてしまった。
Milwaukee Road's terminal in Tacoma
タコマの
ミルウォーキー鉄道ターミナル
右下: 大阪商船タコマ航路案内 (1910JAN Official Guide より)
New station of MIL-R
Old station of MIL-R
Union station
大阪商船のタコマ航路
大阪商船とミルウォーキー鉄道は貨物連携の独占契約を結び、1909(明治42)年7月、新造船 たこま丸が香港を出港し、マニラ、上海、長崎、門司、四日市、横浜、ビクトリア、シアトルに寄港して、タコマに向かった。大阪商船タコマ航路の運航が始まりであった。タコマでの貨物受け渡しが基本であったが、生糸だけはシアトルで積替え、ニューヨークに急送されていた。1931(昭和6)年、日本郵船との郵商協定の結果、大阪商船はタコマ航路から撤退することとなった。