<ノーザンパシフィック鉄道の最初の終点>
ノーザンパシフィックはミネソタ州カールトン(Carlton,MN)で1870年建設工事を開始し、1873年起点側ドゥルース(Duluth,NM)からビズマーク(Bismarck,ND)までと、終点側カラマ(Kalama,WA)からタコマ(Tacoma,WA)までの路線を完成させた。これがタコマに鉄道がやってきた最初であった。1883年モンタナ州ゴールドクリーク(Gold
Creek,MT)で「最後の犬釘」を打ってドゥルースからタコマまでの一応の完成をみたが、このとき、ワシントン州ワルーラ接続点(Wallula Jct)からポートランド(Portland,OR)まではオレゴン鉄道海運(Oregon
Railway & Navigation)の路線を使い、コロンビア川(Columbia River)を少し下った対岸のワシントン州カラマから自社の路線を使用して終点タコマに到達していた。1887年になって、ワシントン州の中央を貫くキャスケード山脈(Cascade
Range)をスタンペド(Stampede)峠で越えてタコマへ直通する路線が完成した。スタンピード隧道は翌年1888年の完成で、このときはスイッチバックの路線で峠を越えていた。
途中本線が南へ曲がるパルマー接続点(Palmer
Junction)より、西へ直行するパルマー捷路線(Palmer Cutoff)が1901年開通し、本線はイースト・オーバン(East Aubun)に直行するようになり、ここ分岐点で北へ進んでシアトルへ、南へ進んでタコマへ繋がっていた。
タコマのノーザンパシフィック鉄道の駅は、1892年に移転、1911年にユニオン駅が完成した。